メンバー
中村 真一郎エンジニア
松井 佑樹PdM・PMM
行方 渉カスタマーサポート
今回は、ソフトウェアデベロップメントグループの中村さん、プロダクトマーケティングマネジメントグループの松井さん、カスタマーマネジメントグループの行方さんにインタビュー。
SUPER STUDIOのメインプロダクトである「ecforce」には、数多くの新機能が毎月実装されています。その中には、セールスやカスタマーサポートなど、顧客と直接関わる部署からの開発要望が反映されたものも多くあります。今回はビジネスサイドと開発サイドの関係性や、具体的にどのような連携を行っているかについて伺いました。
ソフトウェアデベロップメントグループ 戦略開発ユニット ユニットマネージャー 中村真一郎 戦略開発Bチーム チームリーダーも兼務。メンバーのマネジメントを行いながら、ecforceの設計・開発・運用や、大型の新規機能開発を担う。 |
プロダクトマーケティングマネジメントグループ 松井佑樹 顧客および各部署からの機能開発要望を収集し、新規顧客の獲得に寄与する機能開発の優先度を決め、プロダクトの開発方針の策定を行う。 |
カスタマーマネジメントグループ グループマネージャー 行方渉 オンボーディングユニットとカスタマーマーケティングユニットのユニットマネージャーも兼務。顧客からの問い合わせ対応および課題解決のサポート、オンボーディングにおける効率化や精度向上に向けた改善を行う。 |
ーecforceでは毎月10件以上の新機能がリリースされています。新機能の開発背景にはお客様からの要望も多いと思いますが、カスタマーマネジメントグループでは、どのように要望をキャッチアップして連携しているのでしょうか。
行方:お客様からの開発要望のキャッチアップは、カスタマーサポートを中心に行っています。カスタマーサポートはお客様対応の最前線ともいえる部署なので、お客様の声が一番多く寄せられます。
頂いた要望は、Flyle(フライル)という社内ツールで連携します。具体的には、開発要望の内容や背景、どの程度必要とされているかといったお客様の温度感などを共有しています。Flyleに起票するとSlackに自動で通知が届き、その情報を見たプロダクトマーケティングマネジメント(以下、PMM)やプロダクトマネジメント(以下、PdM)のメンバーが、開発の優先度や仕様への落とし込み方を検討しながら開発方針を決めて進めていきます。
それ以外にも、必要に応じてPMM/PdMと個別に連携したり、カスタマーマネジメントとエンジニアとの会議体で要望を伝えることもあります。Flyleを見たPMMやPdMから、お客様からの開発要望に関して質問を受けることもよくあります。
松井:PMM側では、Flyleで共有された内容をチーム内で読み合わせています。その際にもう少し詳細を知りたいものがあった場合、カスタマーサポートの方とコミュニケーションを取りながら開発方針を決めるようにしています。
ーお客様からの要望は月に何件ほど寄せられるのでしょうか。また、頂いた要望に対して、PMMではどのように優先順位をつけていますか。
松井:月に寄せられる要望の数は、全社で平均150件程度だと思います。そのうちの6~7割がお客様からの要望です。
優先順位は、お客様の温度感や緊急性など複数の要素を掛け合わせて判断します。重要かつ緊急度が高い要望はおのずと優先順位が高くなりますが、同時に、重要度が高いものの緊急度が低い要望も取りこぼさないように、できるかぎり網羅的に考えて優先順位を付けていきます。
追加で機能開発を行う部隊は、新規顧客の開拓に必要な開発を行うスクラムと、既存顧客の満足度を高める運用スクラムに大きく分かれています。既存のお客様から寄せられる要望の開発は運用スクラムが担当していますが、新規顧客の開拓に向けた開発も疎かにはできないので、両者のバランスを定期的に見直すようにしています。
また、我々PMMの役割として、お客様から吸い上げた機能要望の整理だけでなく、経営戦略に沿った新しいプロダクトの方針策定も行っています。ecforceが「EC プラットフォーム」から「統合コマースプラットフォーム」へと進化するために必要なプロダクト開発を検討したり、エンタープライズ企業がecforceを導入するために必要な新機能のリリースをPMM内で議論したりしています。
ー開発サイドではスケジュール通りに新機能をリリースするために、どのような工夫をしているのでしょうか。
中村:開発サイドとしては、要望通りに全て実装してお客様に安心・安全に使い続けていただけるような機能を開発するというのが理想です。しかし、そこにこだわるとスケジュール通りにリリースできない可能性が出てきます。
必ず意識すべき点は、新機能をリリースすることでお客様に提供できる最も重要な価値はなにか、その価値提供のために最も重要な要件はなにかを整理することです。この考えを軸にしながらPMMやPdMと話し合い、リリースまでにどの要素を付け加えられるか、難しい場合はどこまで開発するのかを判断しています。
松井:PMMサイドは「このような機能価値を提供できればプロダクトが売れる」といったマーケットインの視点で話をします。一方開発サイドでは、プロダクトのスケーリングや安全性、使いやすさなどの様々な視点から見て論点を出してきます。お互いの意見が一致しない場合は、きちんと議論して、合意点を探っていくように意識しています。
ーカスタマーマネジメント、PMM、エンジニア間で相互に連携を取りながら開発された機能には、具体的にどのようなものがありますか。
行方:ショップの見た目や雰囲気について、コーディングなしでカスタマイズできる「ベーシックテーマ」や、サンクスオファーの「即時決済機能」のリリースも大きなインパクトがあったと思います。ベーシックテーマはショップを作る際に必要となるテンプレートなのですが、これがなかった頃は、ショップを開設するために一からコーディングしなければなりませんでした。その場合、コーディング知識のある専門人材が求められると同時に手間がかかるため、誰もが簡単にショップを作れる状態ではありませんでした。しかし、ベーシックテーマがリリースされ、誰でも簡単にショップを開設できるようになったことで、使い勝手の良さからecforceを導入いただくケースも増えました。
また、即時決済機能がリリースされる前は与信審査までにタイムラグが発生していたため、万が一与信落ちにより決済ができなかった場合、ショップからユーザーに連絡する必要がありました。しかし、即時決済がリリースされたことで即時に与信審査が行われるため、決済できなかった場合はユーザー側で対応してもらうことが可能になりました。即時決済機能は、技術的にもかなり難易度の高い開発だったと思います。
中村:決済関連の機能開発は、非常にシビアです。購入試験を何回も重ね、完璧な状態まで作り込まなければいけません。万が一何か発生した場合、ecforceのお客様やユーザー側に迷惑がかかりますし、会社にも大きな損失を生んでしまいます。そのため、決済関連の機能開発の際は細心の注意を払っています。
行方:それから、APIの開発もこの1年ほどでかなり進んできました。APIを使ってカートシステムを移行されるお客様や、外部システムと連携されるお客様が非常に増えているように思います。
松井:APIの開発はやるべきことが無数にあるので、お客様から要望を頂いた方が開発の優先順位がつけやすいですね。毎月少しずつ要望に応えながら機能を積み上げていく形で開発を続けています。
ーお話を伺っていると、ビジネスサイドと開発サイドで非常にフラットなコミュニケーションが取れている印象があります。
中村:皆総じて、SUPER STUDIOのVISION・MISSIONの実現に向け、ecforceを通じて“お客様にこのような価値や体験を提供したい”という想いが同じだからだと思います。目指すところにたどり着くためにどうすれば良いのかを議論しているので、自然とフラットに連携が取れるのではないでしょうか。
行方:SUPER STUDIOには、一歩先を見据えて考えているメンバーが多いと感じています。そのため、議論をしても建設的で健全なものになりやすいと思います。
松井:たしかに、SUPER STUDIOのVISIONやMISSIONに共感し、それを実現したいと思って参画するメンバーが多いと感じます。あとは「何をやるかより、誰とやるか」というSUPER STUDIOのカルチャーにマッチしているメンバーが集まっているからこそ、誰かが違う視点で意見を言っても、周囲がフラットに受け入れて議論できていると思います。300人規模の会社でこれができているのはすごいですね。
中村:エンジニア同士でもお互いリスペクトし合っているメンバーが多いです。リスペクトがあることで、互いの想いや意見を受け入れながら健全な議論ができる。仕事がしやすい環境が整っていると思います。
最近は社会的にもリモートワークが増えていますが、一般的にリモートワークはコミュニケーション不足になりがちです。しかしSUPER STUDIOでは、MetaLife(メタライフ)というコミュニケーションツールを活用して日々会話しているので、コミュニケーション不足を感じることはほとんどありません。
行方:緊急対応が必要なときも、エンジニアの皆さんが率先して対応してくれています。主体的に動くメンバーが多く、頼もしいなと思います。
ー最後に、今後ecforceの機能開発において、さらに強化していきたい社内連携はありますか?
行方:新機能をリリースした後に、お客様の生の声を吸い上げて、タイムリーに各部署にフィードバックしていきたいです。
また、今後はPMM/PdMとのよりスムーズな連携を目指し、カスタマーマネジメントグループ内でも緊急性や必要性の高い要望をある程度見極められるようにしていきたいです。
そのためにも、カスタマーマネジメントグループ全体でお客様に対するヒアリング能力を上げていく必要があると思います。お客様がどのような運用をしていて何にお困りなのか、その機能開発は本当に必要なのか、他に代替案はないのか。要望の背景まで詳細にヒアリングできれば、連携の質も上がり、より良い組織作りにつながると思います。
松井:PMM/PdMは、カスタマーサポートの方などと比較するとお客様と直接話す機会が少ないため、“本当に必要とされているものは何か”という手触り感が得にくいです。
今後はこのような距離感を埋めるためにも、お客様の声を直接聞けるような仕組みを構築したいと思っています。
例えば、連携された要望を見て、もう少し詳細にヒアリングすべきと判断した時は、お客様との会議に同席させてもらうこともできると思っています。
中村:お客様の声をフィードバックしていただけると、エンジニアはとても嬉しいです。自分たちが開発した機能をお客様に喜んでいただけたり、機能の価値が届けられたと実感できると、モチベーションが上がります。ある機能を開発したときにお客様からの声をフィードバックしてもらったことがあるのですが、お客様に貢献できているという実感が湧き、励みになりましたね。
エンジニアとしては、これまで以上に開発サイクルをより早くしていきたいと考えています。お客様に価値を提供できるよう、プロダクトの質を担保しながらスピーディに開発を進めていくことが必要だと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。ecforceの機能開発にむけた部署間の連携について少しでも知っていただければ嬉しく思います。
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